テクノロジーは仕事を奪うのか?
最近、「◯年後になくなる職業」、みたいな感じで、AIやロボティクスなどに人間の仕事を奪われるみたいな記事がよく出ますよね。
昨日も以下の記事を読んでいて、改めてこの論点について自分の考えをまとめてみました。
How to Keep Your Career Safe in the Age of Technology - Ms. Career Girl
遊んで暮らせる未来がくる!?
そもそも、本来、テクノロジーが進化してロボットが全部仕事やってくれるようになったら、ロボットに働かせて人間は仕事をしなくてよくなるわけで、それってめちゃくちゃハッピーじゃない?って思うわけです。
まさに苦役からの解放です!生活のために仕事をしなくて良い!仕事は趣味になる!
そんな薔薇色の世界も描けるはずです。
たしかに過渡期には苦しむ人も出てくるかもしれませんが、最終的には働かなくて良い楽園が待っている!?
…とは思えないですよね。
これを実現するには、産み出された利益が、市民に分配される仕組みがないといけません。
仕事ないからリストラするけど、お金だけはあげるよって、そんな夢のような話、ありません。
一部の人が富を独占するんだろうな、そして自分の仕事は無いんだろうな、という絶望的な予測だけです。
ロボットができない仕事って?
今回読んだ記事でも、単純な仕事はとってかわられるので、複雑な仕事ができるように新しいスキルを身につけることが推奨されています。
これは良くある結論ですし、個人としては確かにそこをがんばるしかないのですが、でも必ずあぶれる人は出ると思うんですよね。
AIやロボットはあらゆる業界で導入されつつありますから、基本的に仕事が代替されるだけで、それを補うだけの新しい仕事は産み出されない気がするからです。
ロボットができないクリエイティブな仕事は人気があるし、すでに頭の良い人たちで埋まっています。空きはないです。
ロボットで代替しにくく、まだ需要が供給を下回っていると思われるのは感情労働ですが、労働環境や待遇がよくないという問題を抱えています。
AI時代の行き着く先は
歴史を紐とけば、今までも産業革命や産業構造の高度化によって、一部の職種でリストラがおきました。
でも、その労働力を別の産業や仕事にシフトさせることができたため、現在、多くの人はなんとか職にありつけています。
同じように、現在のAIによる社会の変化は、失われた仕事を補うだけの新しい仕事が産み出すのか、そしてその産み出された仕事の待遇はどうなのか、これが何よりの関心事です。
補いきれない場合でも、ワークシェアリングを進めて、短い労働時間でいまと同じお給料がもらえる、あるいはベーシックインカムなどの新しい再配分の仕組みができるのならハッピーなのですが、格差の広がる現代社会で、そんな未来がやってくるとは中々想像つきません。
これまでの産業革命のように、あとで振り返ってみれば、別に心配することなかったなぁといえる将来はくるのでしょうか。
一個人としては、周りの人と協力しながら、少しでも生き延びるために日々やれることをやるしかないですね。